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九州鉄道記念館
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何度となく横を素通りしながらも行っていなかった九州鉄道記念館をようやく訪れました。ここには古いSLや電車の実物が展示してあり、実際に入る事が出来るのは非常に迫力があります。遊園地とは少し違うミニチュアの電車に乗る事ができるのも楽しいですね。建築的には門司港駅に隣接していることと海にも近いことなどもう少し周辺の環境を生かしていると良かったのですが。どこにいってもそうですが、建物内部で簡潔してしまう、もしくは建物と外の展示が切り離されている建築は、残念ですね。何かその場所性を巧く読み取っている建築はもう一度訪れたくなる要素を持っていることが多い気がします。

とはいえ、重要文化財として知られているこの門司港の駅舎は日本屈指の魅力的な駅舎建築だと思います。海外に行くと古い駅舎は当たり前のように有りますが、日本ではこの規模の古い駅舎をあまり見る事がありません。駅はその場所の玄関口であり、その街の空気感を造る重要な場所です。下関駅も駅舎の建て替えで行政の案が二転三転していますが、永い時間を許容できる下関の空気を造る建築を目指してほしいものです。下関は本州の玄関口であり船の国際ターミナルもある場所です。また、韓国や中国からの観光客や2世も非常に多い街ですので、そういった国際的なことを意識した提案が良いのではないのでしょうか。

その良い例として、新しい羽田空港があります。日本の昔の街並を表した店づくりと、上のフロアでは飛行機の離着陸を眺められるラウンジがあり外部に人々が導かれます。内部で完結することなく自然に外部に行く事ができる、というよりは行ってしまう動線計画が非常に巧いと思います。下関駅の場合には関門の美しい景色や本州の終着駅として多くの電車がいつも存在する景色のふたつを生かす事ができると思います。また下関駅のすぐ近くにはグリーンモールという韓国の人たちが経営するモールがあります。食文化をはじめとする様々なものが売っている商店街です。こういったものがある特徴のある街であることは他県のひとはあまり知らないのではないのでしょうか。下関・日本・韓国といった三つを意識した駅ビルづくりも、他の街では出来ない駅づくりの可能性だどおもいます。

そういえば、3月には名古屋でリニア・鉄道館がオープンします。4〜5月ぐらいには是非行ってみたいですね。0系新幹線に久しぶりに会えるのが楽しみです。ただ、その前に映画「新幹線大集合」を見に行くことが必修ですね。
by ksa-memo | 2011-02-11 21:56 | 建築
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